震災がれき広域処理・・そもそもに問題が
昨日のブログで、そもそも、広域処理に賛成なのかというおしかりのメール・℡をいただきました。
言葉足らずでした。広域処理には賛成出来かねます。
今までの環境行政経験から、がれきについては、たいへんな環境問題になると予想しておりました。
自然界の素材であれば、微生物などが分解し、自然循環するのですが、工業化学的素材は、全てゴミ になり、生物に有害な物質を自然界に拡散するからで、千年前の津波被害に比較にならない、地球に とっての環境負荷を与えることになるのです。これは、二次・三次被害で、次世代が背負っていくことに なります。
私は、工学を学び、青年時代、自然をコントロールできると考えてきましたが、結論から言いますと不 可能です。
特別な宗教観や哲学を持っているわけではありませんが、科学的にアプローチすればするほど、自然 の摂理にあわせ、上手に科学・化学を活用しつつ、持続可能な生態系サー ビスを享受していく経済社 会を構築していかなければなりません。、
脱線しましたが、神戸淡路大震災の時は、神戸市に焼却施設を増設し、処理しました。
震災がれきには、放射能の他、アスベスト、六価クロム、ヒ素、PCB、化学物質が混在しています。
学校でのアスベスト処理の時、随分、廃材の厳重な管理処分をしましたが、有事に際しては、なんでも 有り状態になっています。
国の焦りもわからなくはありません。
政府が悪いわけでなく、このような潜在的弱点を抱えた、近代文明の在り方が、根元的問題なので す。 そういう意味では、対処療法を迫られる政治家にとっては、受難の時代だと思います。
私は、原子力を絶対安全だと言い張ってきた政府を信じてはいけないということを学びました。
震災がれきが、もし、安全だとしたら、仮設の焼却施設を被災地に増設し、処理する。
北海道の北端まで運ぶ輸送費、 被災を受けなかった地域にお金、全て税金です。その分を被災地
復興に回したらと思います。
広域処理には反対、それでもやるのであれば、安全な水や食料を被災地に届けて、復興を支援す る 地域。観光で外貨をかせぎそれを被災地に回す地域。遺伝子を守り、生命産業に活かして、被災地を助ける等、色々支援の方法、役割があるはずです。
それを、この指とまれで、一時の感情・世論喚起をして、全国に、がれきを拡散することは、国力の低下 を招くと思います。
怪我をし、病原菌が体内に入ろうとしたら、全体に拡散しないように、そこで、押しとどめるように免疫抵抗力が働きます。危機に際して、まず生物学的アプローチを。